生物系特定産業技術研究支援センター 研究資金業務

異分野融合研究支援事業

2004年度 採択された研究課題

音波振動を用いた農産物・食品・木材の品質測定法の開発

技術コーディネーター

桜井 直樹
桜井 直樹(広島大学総合科学部)

研究実施期間

平成16年度~17年度(2年間)

研究の目的・概要

本研究は農産物・食品・木材に10~10,000Hzの振動を与え,これまで評価できなかった物性・品質を非破壊・非接触で測定する技術を開発し,事業化することを目的とする。

上記の研究目的を達成するため、以下の3つの研究を行う。

  • (1)農産物などの音響振動を全て検出する新しい検出器の開発
  • (2)農産物や食品の食感,鮮度,食べ頃をレーザー光で評価する新しい測定方法の開発
  • (3)木材や樹木の水分情報を振動法で測定する技術の開発

期待される成果、効果

新しい評価法により農産物の鮮度や内部欠陥などをチェックし,高品質で最適な食べ頃の農産物を消費者に供給することができる。これにより,農家は高品質の農産物を出荷することができ,国産の農産物の付加価値を高めることができる。樹木の水分含量のモニターは果樹園での水分管理を無人化でき,省力化につながる。木材の含水率を非破壊・非接触で測れるので,効率のよい木材乾燥プログラムを作成でき,光熱費を大幅に削減できる。

音波振動: 農産物等は、人間の耳に聞こえる音(10~10,000ヘルツ)の音波振動に共鳴する。例えば果実や野菜は、数百ヘルツ、少し硬い木材は数千ヘルツで共鳴する。これらの共鳴周波数には、引っ張ったり、押したりする測定法では得られない品質に関する重要な情報が含まれている。

音波振動を用いた農産物・食品・木材の品質測定法の開発