生物系特定産業技術研究支援センター 研究資金業務

異分野融合研究支援事業

2007年度 採択された研究課題

低アレルゲン大豆加工食品の開発と製造・流通システムの構築

総括責任者

小川 正
小川 正(関西福祉科学大学 健康福祉学部)

研究実施期間

平成19年度~20年度(2年間)

研究の目的・概要

大豆は日本型食生活の根幹をなす重要な食品であり、多くの優れた健康機能性をも有するが、5大アレルゲン食品の一つでもあり、一部のアレルギー患者には摂取が困難である。そこで、このジレンマを解消するため、品種登録され実用栽培が可能となっている大豆で低アレルゲン食品加工に適したものを原料に、食品加工的技術等によってアレルゲン性を実質的にフリーにした低アレルゲン大豆加工食品群(豆乳や豆腐、煮豆、味噌など)を開発する。また、アレルゲン性の低減を正確に評価できる方法を確立し、低アレルゲン大豆加工食品群のアレルゲン低減化度合いの評価法を確立する。さらに、試作されたアレルゲン低減化食品を効率的に患者へ供給しうる製造・販売システムの基盤を構築し、患者に適した(有効な)食品をテーラーメード的に供給できる流通システムを構築し、新たなビジネスモデルを確立する。

【研究チームの構成】

  • アレルゲン低減化の評価及び研究の総括
    <関西福祉科学大学 健康福祉学部 小川 正>
  • アレルゲン性評価方法の改良とアレルゲン低減化の評価
    <近畿大学 農学部 森山 達哉>
  • 低アレルゲン食品加工用大豆の安定供給システムの開発
    <独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 作物研究所 高橋 浩司>
  • 技術開発指導と起業化に必要な市場調査
    <株式会社 タスク 河智 義弘>
  • 低アレルゲン味噌及びその加工品の開発
    <天野実業株式会社 土肥 貞夫>
  • 低アレルゲン豆乳及び豆腐関連品の開発
    <株式会社 椿き家 村田 陽子>
  • 低アレルゲン商品の流通システムの構築
    <株式会社 まざーずはーと 折笠 廣司>

■期待される成果、効果

大豆アレルギー患者が摂取できる低アレルゲン大豆加工食品が創出され、持続的安定供給・流通システムが構築されるなど、患者の日本型食生活の確保とQOLの向上に資すことができ、この分野における波及効果は大きい。

低アレルゲン大豆加工食品の開発と製造・流通システムの構築