生物系特定産業技術研究支援センター 研究資金業務

異分野融合研究支援事業

2007年度 採択された研究課題

電気化学計測技術を用いた受精卵品質評価システムの開発と実用化

総括責任者


阿部 宏之
阿部 宏之(国立大学法人東北大学 先進医工学研究機構)

研究実施期間

平成19年度~20年度(2年間)

研究の目的・概要

本研究では、細胞の呼吸を非侵襲的に高感度で測定できる電気化学計測技術を応用した受精卵品質評価システムの開発と実用化を目的とする。具体的には、酸素の還元電位を検出する微小電極をプローブに用いた走査型電気化学顕微鏡(SECM)をベースとする受精卵呼吸測定装置を開発する。生物学的解析によりこの装置の有効性・安全性を検証し、呼吸活性を指標とする独創的な受精卵品質評価システムを確立する。これにより、受精卵の品質を呼吸活性という客観的な数値として高精度で評価することが可能となり、受精卵移植成績の向上に貢献する。本研究の最終目標は、受精卵(細胞)呼吸測定システムを実用化・事業化し、畜産・医療分野など産業界に広く提供し社会に貢献することにある。

期待される成果、効果

本研究成果を基に設立するベンチャー企業では、受精卵の呼吸活性を高精度・非侵襲的に計測することができる測定システムを商品化・販売する。このシステムは、受精卵以外の細胞にも応用可能であり、多くの研究領域や産業分野での利用が期待される。

電気化学計測技術を用いた受精卵品質評価システムの開発と実用化