生物系特定産業技術研究支援センター

イノベーション創出強化研究推進事業

(イノベーション創出強化研究推進事業の成果)「オオムギ縞萎縮ウイルスの可視化とウイルス抵抗性遺伝子の解析法を確立」

概要

宇都宮大学農学部と栃木県農業試験場からなる研究グループは、新たなウイルス抵抗性オオムギ品種の作出を目指し、ウイルスに対する抵抗性遺伝子の選抜手法を確立しました。

ウイルスは突然変異により抵抗性を打破するため、新しい品種を作出する際には、複数の抵抗性遺伝子を持たせることが望まれます。オオムギ縞萎縮ウイルスに対する抵抗性遺伝子はいくつか知られていますが、個々の抵抗性遺伝子の機能や作用機作が分かっていないため、どの遺伝子を利用すればよいか判断できません。そこで、同研究グループは、ウイルスに緑色蛍光タンパク質(GFP)を持たせて可視化することで、各遺伝子がどこで機能しているか解析できる手法を開発しました。これにより、抵抗性遺伝子を作用機作により分類することが可能になりました。

本成果を活用し、異なる作用機作を持つ抵抗性遺伝子を組み合わせて利用することで、ウイルスに強い品種の作出が加速されるものと期待されます。
https://www.utsunomiya-u.ac.jp/topics/research/009323.php
(外部リンク : 宇都宮大学ホームページ)

関係する生研支援センターの事業

本研究開発には、生研支援センターのイノベーション創出強化研究推進事業「大麦と病原ウイルスの遺伝子対遺伝子対応迅速検定法の確立とその利用法の開発」(平成30~令和2年度)が活用されました。