研究代表者(所属機関)
幸 義和(東京大学医科学研究所)
研究参画機関
東京大学医科学研究所
株式会社日生研
総合評価
優れている
講評
CTB5量体の安定な産生を誘導した発現系の修飾は、科学的にも評価でき、ライスワクチンに道を拓く可能性ができた。これらの成果を原著論文として3報発表できた点は高く評価できる。
経口投与ワクチンという新産業を創出するために必要な各種最適条件の設定を精力的に進め、原薬に必要な品質を持つマーカーフリーワクチン米の開発に成功している。
また、それを用いた母豚および子豚での防御免疫の誘導にも成功しており、十分な技術開発がなされた。
本課題は、スタート時に実用段階に近いレベルであったのと、目的が明確であったので期待した以上の成果が得られた。
参画した2機関が十分に連携し、新産業創出に向けて、着実なデータを積み重ねている点は高く評価できる。
今後、事業化に至る道は長いが、規制当局とも連携を密にして迅速に承認まで進むことが生物系産業の創出につながるものと考える。