生物系特定産業技術研究支援センター

新技術・新分野創出のための基礎研究推進事業

1996年度 採択された研究課題

新生物資源生産・変換のための機械・装置に関する基礎研究

研究代表者氏名及び所属

岡本 嗣男(東京大学大学院農学生命科学研究科)

研究実施期間

平成8年度~12年度

研究の趣旨・概要

環境問題の深刻化とともに、原則的に地球温暖化への影響が少なく、酸性雨の原因となることの少ない植物からのエネルギーが重視されるようになっている。また、化石資源由来のものと比較して、安全で、枯渇のおそれのない生物資源が注目されている。このような背景の下で、本研究は、環境に負荷を加えている有機廃棄物の運搬、貯蔵、変換のための機械技術を刷新して、エネルギーや化石代替原料として再利用する新技術開発のための基礎研究、及びエネルギー・原料としての作物を生産・利用するための新しい機械技術開発の鍵となる基礎研究を行う。
このため、生産資源のエネルギー変換及び資源作物の生産のための鍵となる機械技術を取り上げ分担研究を進めながら、システムに組み込むための総合化を図る。変換機械関係では、固体バイオマス燃料の高効率利用のための燃焼炉制御と新方式の外燃機関の開発及び液体バイオマスのエネルギー原料としての利用のための濃縮装置と低温メタン発酵槽開発のための基礎研究を行う。また、生産機械関係では、肥料や農薬の投入を抑えた環境負荷の少ない精密農業を中心とした低投入方式の栽培管理、収穫・運搬機械の研究を行う。

研究項目及び研究担当者

  • 生産環境情報に基づく施肥機械システムの研究
    (筑波大学農学林系 坂井 直樹)
  • 画像認識に基づく防除機械システムの研究
    (東京大学農学部附属農場 米川 智司)
  • 群管理システムを中心とした収穫・運搬機械システムの研究
    (京都大学大学院農学研究科 梅田 幹雄)
  • バイオマス燃焼装置の制御に関する研究
    (宇都宮大学農学部 竹永 博)
  • バイオマス燃焼小形動力変換装置の研究
    (東京大学大学院農学生命科学研究科 岡本 嗣男)
  • 電場付与式燃焼・動力変換装置の研究
    (日本大学生物資源科学部 冨田 節雄)
  • 液体バイオマス資源の濃縮法に関する研究
    (東京大学大学院農学生命科学研究科 瀬尾 康久)
  • 低温メタン菌の集積培養装置に関する研究
    (筑波大学農林工学系 前川 孝昭)

研究のイメージ

新生物資源生産・変換のための機械・装置に関する基礎研究