生物系特定産業技術研究支援センター

新技術・新分野創出のための基礎研究推進事業

2002年度 採択された研究課題

家禽の光周性と排卵・放卵周期の分子機構の解明

研究代表者氏名及び所属

吉村 崇(名古屋大学大学院生命農学研究科)

研究実施期間

平成14年度~18年度(5年間)

研究の趣旨・概要

鳥類は飼料要求率が極めて低く、小さなスペースで飼育でき、ライフサイクルが短いことから、最も生産が容易な食肉であり、さらに、近年の低カロリー高タンパク指向で注目を集めている。
ニワトリやウズラなどの家禽の繁殖は日長に大きく左右され、主に長日条件下において交配、産卵などの繁殖活動を行うが、この現象を光周性とよぶ。産卵は約26時間周期で明期にのみおこるが、産卵時間が暗期にさしかかると一日か二日休産することが知られている。光周性と産卵リズムの制御には約24時間のリズムを刻む概日時計が関わっていることが知られていたが、概日時計の実態が不明であったため、それらの制御機構も不明であった。我々は最近ウズラにおいて概日時計を構成する"時計遺伝子"を単離することに成功し、これらの謎を解明する道を開いた。
本研究ではまず、光周性と産卵リズムの分子機構を解明する。さらにその成果をもとに、日長、明暗にかかわらず産卵、繁殖できるような周年繁殖のウズラやほとんど休産しないウズラの作出を目標とする。

研究項目及び実施体制(( )内は研究担当者)

  • 光周性の分子機構の解明
    (名古屋大学大学院生命農学研究科 吉村 崇)
  • 排卵・放卵周期の制御機構の解明
    (名古屋大学大学院生命農学研究科 吉村 崇)
  • トランスジェニックウズラの作成
    (名古屋大学大学院生命農学研究科 吉村 崇)

研究のイメージ