生物系特定産業技術研究支援センター

新技術・新分野創出のための基礎研究推進事業

2005年度 採択された研究課題

核移植と染色体操作を組み合わせた新規手法による魚類体細胞クローンおよび遺伝子ターゲティング技術の開発

研究代表者氏名及び所属

若松佑子
若松佑子
(国立大学法人名古屋大学生物機能開発利用研究センター)

研究実施期間

平成17年度~20年度(4年間)

研究の趣旨・概要

魚類のゲノム情報を水産魚類産業に利用するためにはクローン技術および遺伝子ターゲティング技術などが必要である。哺乳動物では、これらの基本的技術は既に開発され、クローン家畜などの新産業分野の創出につながるものと期待されている。しかし、魚類では、哺乳動物におけるものとは異なった困難さがあり、これらの技術はほとんど開発されていない。
本研究では最近、我々が開発した核移植と染色体操作を組み合わせた新規手法を用いて、魚類での体細胞核移植技術を確立し、これを基礎にして、世界に先駆けて魚類クローン技術および遺伝子ターゲティング技術を開発する。これによって、水産バイオテクノロジーの革新とそれを利用した水産クローン産業や精密な遺伝子制御に基づく養殖産業などの新産業の創成、および絶滅が危惧される希少魚種などの保存などが期待される。また、哺乳動物におけるクローン研究と緊密に連携することにより、比較クローン学分野にも貢献する。

研究項目及び実施体制(()は研究担当者)

  • 体細胞核移植法の確立に関する研究
    (国立大学法人名古屋大学生物機能開発利用研究センター 若松佑子)
  • 体細胞クローン技術の確立に関する研究
    (国立大学法人名古屋大学生物機能開発利用研究センター 若松佑子)
  • 体細胞核のリプログラミングに関する研究
    (国立大学法人名古屋大学生物機能開発利用研究センター 若松佑子、橋本寿史)
  • 遺伝子ターゲティング技術の開発に関する研究
    (国立大学法人名古屋大学生物機能開発利用研究センター 橋本寿史、若松佑子)
  • 有用魚種(キンギョ)への応用に関する研究
    (国立大学法人名古屋大学生物機能開発利用研究センター 若松佑子)

研究のイメージ

 核移植と染色体操作を組み合わせた新規手法による魚類体細胞クローンおよび遺伝子ターゲティング技術の開発