研究代表者氏名及び所属
吉国 通庸
(大学共同利用機関法人自然科学研究機構 基礎生物学研究所 生殖生物学研究部門)
研究実施期間
平成18年度~22年度(5年間)
研究の趣旨・概要
本研究は、水産無脊椎動物の生殖腺刺激ホルモンを解明し、その利用による個体の性的成熟の促進技術と卵・精子の成熟誘導技術の開発をめざしている。我々が既に明らかにしている棘皮動物イトマキヒトデの生殖腺刺激ホルモンの構造と生理作用を手掛かりにして、同じ棘皮動物であるアカウニ・マナマコの生殖腺刺激ホルモンを解明する。人工ホルモンを合成し、それを用いて、親個体の生殖腺の発達促進技術と、卵・精子の成熟と放卵・放精の誘導技術の確立を目指す。さらに、マガキ・クルマエビを用いて同様の生殖腺刺激ホルモンの解明とその応用技術の確立をめざす。
本研究の成果は、動物固有の生殖腺刺激ホルモンを利用することで、簡便で確実な種苗生産技術の確立を可能とするもので、生産効率の向上、産卵期の管理による計画的な種苗生産、選抜育種による有用品種の作出等が期待される。また、近縁他種への応用も可能で、国内のみならず、海外の水産資源の育成にも応用できる。
研究項目及び実施体制(()は研究担当者)
- 無脊椎動物生殖腺刺激ホルモンの解明と人工ホルモンの合成
(大学共同利用機関法人自然科学研究機構 基礎生物学研究所 吉国通庸) - 水産無脊椎動物の生殖腺刺激ホルモンの生理作用解析
(独立行政法人水産総合研究センター 養殖研究所 山野恵祐)