生物系特定産業技術研究支援センター

新技術・新分野創出のための基礎研究推進事業

2007年度 採択された研究課題

CLEペプチド類の作物への応用のための基盤研究

研究代表者氏名及び所属

福田 裕穂
福田 裕穂
(国立大学法人東京大学大学院理学系研究科)

研究実施期間

平成19年度~23年度(5年間)

研究の趣旨・概要

我が国の農林水産業を活性化するために、植物の機能性向上に資する新規の技術開発が求められている。昨年、私たちのグループは、26種の新規植物ペプチド性ホルモン(CLEペプチド類)を同定した。このペプチド性ホルモンは植物界に広く存在し、多様な、しかし、これまでの植物ホルモンとは異なる働きをしていることが予想された。この働きの中には、農業的に重要な、植物の成長制御、マメ科植物の根粒形成制御、植物への菌感染制御、窒素代謝制御などが含まれていた。
そこで、本研究では、この新規CLEペプチド類の機能の網羅的な解析とその働きの根本原理の解明を行う。さらに、これらの結果に基づき、ペプチドの改変、ペプチド受容体の改変を行うことで作物の機能性向上の基盤を整える。
本研究から得られる知見は、ダイズの生産性増大、イネなどの穀類の生産性増大、作物の病害感染防御、窒素代謝制御など、作物機能向上への様々な応用が期待される。

研究項目及び実施体制(()は研究担当者)

  • CLEペプチドの茎頂・維管束・根・根粒における機能解析
    (国立大学法人東京大学大学院理学系研究科 福田 裕穂)
  • CLEペプチドの化学生物学的研究
    (国立大学法人名古屋大学大学院生命農学研究科 坂神 洋次)
  • CLEペプチドによる根の生長制御と窒素代謝の相互作用
    (独立行政法人理化学研究所植物科学研究センター 高橋 秀樹)

研究のイメージ

CLEペプチド類の作物への応用のための基盤研究