生物系特定産業技術研究支援センター

新技術・新分野創出のための基礎研究推進事業

2007年度 採択された研究課題

動物種を超えた繁殖制御を可能とするメタスチンの生理機能解析

研究代表者氏名及び所属

前多 敬一郎
(国立大学法人名古屋大学大学院生命農学研究科)

研究実施期間

平成19年度~23年度(5年間)

研究の趣旨・概要

メタスチンは脳内にあって、性腺刺激ホルモン放出ホルモンの分泌を直接刺激し、動物の繁殖の中枢メカニズムにおいて、中心となる役割を担うペプチドである。このペプチドが卵胞発育や排卵を引き起こす作用は強力であり、その生理作用は動物種を超え、哺乳類と魚類で共通であることがわかってきた。
本研究は、メタスチンの繁殖における生理作用とその種を超えたメカニズムをマウス、ラット、ヤギ、メダカ、グーラミーという多様なモデルを用いて明らかにすることを目標に研究を行う。本研究の究極の目標は、メタスチンの生理活性部分ペプチド(キスペプチン10)を、種を超えた強力な繁殖機能刺激剤として応用することにある。これにより、効率的に家畜や食用魚を生産し、畜産業や水産業の発展等に資することを目的とする。

研究項目及び実施体制(()は研究担当者)

  • げっ歯類モデルを用いたメタスチンの作用解明とウシの繁殖機能制御法開発
    (国立大学法人名古屋大学大学院生命農学研究科 前多 敬一郎)
  • ヤギを用いたメタスチンの作用メカニズムの解明
    (独立行政法人農業生物資源研究所 岡村 裕昭)
  • 硬骨魚類脳内メタスチン神経系によるGnRHニューロン調節のメカニズム
    (国立大学法人東京大学大学院理学系研究科 岡良隆)

研究のイメージ