生物系特定産業技術研究支援センター

新技術・新分野創出のための基礎研究推進事業

2007年度 採択された研究課題

生殖免疫を基盤とした流産・不妊の防止法に関する研究

研究代表者氏名及び所属

度会 雅久
度会 雅久
(国立大学法人帯広畜産大学畜産学部)

研究実施期間

平成19年度~21年度(3年間)

研究の趣旨・概要

繁殖障害は畜産物の生産性を低下させ、経済的損失を増加させる。繁殖障害を引き起こす大きな原因として感染症があげられる。流産・不妊を引き起こした家畜は淘汰の対象となり、動物資源の有効活用の妨げとなっている。そこで本研究課題においては、病原体の胎盤感染機構の解析を行うことにより妊娠維持機構を解明し、それらの成果をもとにした流産・不妊の防止法の開発を行う。
動物および人に流産・不妊を引き起こすブルセラ菌は胎盤の標的細胞(栄養膜巨細胞)へ特異的に感染する。栄養膜巨細胞の妊娠維持における機能は不明であるが、菌感染によりその機能が阻害され流産が引き起こされるものと考えられる。母体の免疫バランスの崩壊が流産を引き起こす原因の一つと考えられており、栄養膜巨細胞の機能障害が胎盤における免疫応答機構に大きな影響を与えていることが推測される。標的細胞へ作用する菌の病原因子の機能解析を行うことにより、菌の感染および流産を防止する物質の創出が期待できる。

研究項目及び実施体制(()は研究担当者)

  • ブルセラ属菌の病原因子の解析
    (国立大学法人帯広畜産大学畜産学部 度会 雅久)
  • 栄養膜巨細胞および受容体の機能解析
    (国立大学法人帯広畜産大学畜産学部 度会 雅久)
  • 感染防御に関する解析
    (国立大学法人帯広畜産大学畜産学部 度会 雅久)

研究のイメージ

生殖免疫を基盤とした流産・不妊の防止法に関する研究