農研機構農業技術革新工学研究センターは、平成29年7月6日(木曜日)に同センター鴻巣圃場において、「SIP次世代農林水産業創造技術 生産システムコンソーシアム」の一環として取り組んでいる自動運転田植機の実演会を開催いたしました。
SIP次世代農林水産業創造技術のうち、生産システムコンソーシアムでは田植え作業における省力化や人手不足解消に向けて、無人作業が可能な自動運転田植機を開発しています。本実演会は、開発した自動運転田植機と電動植付田植え機を紹介するとともに、社会実装に向けて農機メーカー、普及関係者、生産者など関係各位との意見交換の場を持つことを目的として開催致しました。
開発機は、自ら判断した走行経路に沿って無人で往復行程の田植えが行えます。従来はオペレータと苗補給者の2人が必要でしたが、1人で簡単に高精度な田植えを実現します。作業速度は最大1.86m/秒で、すでに開発された田植えロボットの2倍を達成しており、実用化に大きく近づきました。なお、この技術は、田植機に限らず自走車両全般の自動運転技術としての活用が期待されます。
開催日時
平成29年7月6日(木曜日) 13時30分~16時30分
会場
農研機構農業技術革新工学研究センター鴻巣圃場
埼玉県鴻巣市境1389
参加人数
約160名
主催
農研機構 農業技術革新工学研究センター
内容
- 生産システム研究代表農研機構寺島理事より開会挨拶
- 研究成果の紹介と圃場における実演(自動運転田植え機、 電動植付田植え機)
- 出席者との意見交換
シンポジウムの様子
![]() 研究成果の紹介(寺島代表挨拶) |
![]() 自動運転田植機の実演(無人運転) |
![]() 電動植え付け田植え機 |
![]() 自動運転田植機の実演(移植状況) |
![]() 正条植え(30cm×30cm) |
![]() 自動運転田植機の実演(直線性の状況) |
参加者からは、「高速で精度高く無人移植作業が行えることはすばらしい。」、「電動植付機能を持つ自動運転田植え機があればなお良い。」、「リモコンのボタンで強制的に停止できるとのことだが、スマホなどの交信によって攪乱されると聞くと心配になる。」などの意見が聞かれた。その他、「外周部分は一部有人作業となっているが、すべての作業を無人で行なうなどの工夫はできないか。」などのコメントが寄せられた。
ご参加頂きました皆様に厚く御礼申し上げます。