生物系特定産業技術研究支援センター

SIP

国産コムギ品種でゲノム編集が可能に

掲載日 : 2021年9月3日(金曜日)

「育種の効率化」コンソーシアムのゲノム編集基盤技術チームは、SIP第1期「次世代農林水産業創造技術」で開発されたゲノム編集技術「iPB(in planta Particle Bombardment)法」を国産コムギ品種に適用することに成功し、その研究成果を『Frontiers in Plant Science』にて発表しました。

iPB法は、植物の成長点にゲノム編集酵素遺伝子を打ち込み,発現させる方法です。この方法では、成長点からそのまま個体が形成されるため、培養過程を経る必要がないという特長があります。この方法により、これまでは培養を経た個体再生の効率の低さから困難であった国産コムギ品種のゲノム編集が初めて可能になり、コムギ品種の育成に向けて本成果の活用が期待されます。

発表論文

"In planta Genome Editing in Commercial Wheat Varieties" Frontiers in Plant Science(2021年3月15日公開)
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fpls.2021.648841/full

関連情報

iPB法について(SIP第1期研究成果) : 農研機構、株式会社カネカ
https://www.naro.go.jp/laboratory/brain/sip/sip1_topix_2-1-03.pdf

【参考】ゲノム編集の国内での取り扱いルール:バイオステーション
https://bio-sta.jp/regulation-ip/domestic/