技術コーディネーター
阿部 敬悦(東北大学 未来科学技術共同研究センター)
研究参画機関
- 東北大学未来科学技術共同研究センター
- (独)農業生物資源研究所
- クミアイ化学工業株式会社
- オリンパス株式会社
総合評価
当初目標を達成
講評
コンソーシアムの連携は十分で、ほぼ当初計画にそった成果が得られた。4つの達成目標のうち、(1)化合物応答データベースの構築を含む「糸状菌比較ゲノム情報に基づく、新規抗菌剤リード化合物の選抜と薬剤標的の特定」ならびに(2)「CADDを活用した抗菌剤の最適化と薬剤候補化合物の確認」については、かなりの成果が得られた。特に、東北大学及び農業生物資源研究所は、学術的に優れた成果を得た。
ただし、化合物応答データベースの活用方法について未確定な部分が残されており、CADD等の解析・評価法についてもまだ多くの研究が必要である。
一方、(3)「ハイスループットアッセイ系を活用したゲノム創農薬パイプラインの確立」は未完である。そのため、(4)「創農薬パイプラインを活用した受託ビジネス及びアッセイキットの事業化」については、イネいもち病菌のマイクロアレイ以外は、事業化の目安は立っていない。今後それらを統合したゲノム創農薬パイプラインが十分に確立され、生物系産業の新たな創出につながることを期待する。