生物系特定産業技術研究支援センター 研究資金業務

異分野融合研究支援事業

2010年度 事後評価結果

新しい遺伝子サイレンシング法を用いたスーパーグラスの開発

技術コーディネーター(所属機関)

高溝 正((独)農研機構畜産草地研究所)

研究参画機関

  • (独)農研機構畜産草地研究所
  • 株式会社ジェイツー
  • (独)産業技術総合研究所
  • 株式会社グリーンソニア

総合評価

当初目標を達成

講評

モデル植物における基礎的研究知見であるCRES-T法をトールフェスク等の飼料作物や芝草といった応用植物である作物に適用して、品種開発に有益となる低リグニン(高消化性)や雄性不稔などの育種素材が得られた。垂れ葉イネ(モデル)は、当初計画に掲げていなかったようではあるが、それを確実に達成までこぎ着けたことは評価できる。こうしたモデル植物の知見が応用植物に利用され、品種開発に利用されることは基礎研究の出口という観点では大きな成果である。
当初目標であるスーパーグラスの開発はまだ途上にあるが、遺伝子組換え体のほ場試験に向けた安全性を担保する基礎的技術が確立され、今後の新たな産業の創出に大いに寄与しうる成果が得られたことで、コンソーシアム全体としては当初目標を達成している。
しかし、発表原著論文がかなり少ないので、研究期間後も成果の公表に努めてほしい。また、優良系統については、特性を明らかにした後に、中間母本として品種登録も早急にしてほしい。