技術コーディネーター氏名および所属
野池 達也
(東北大学大学院 工学研究科 土木工学専攻)
具体的な研究内容
酪農が盛んな岩手県葛巻町において発生する家畜ふん尿、食品残さ等を発酵して生産されたメタン、水素等のバイオガスを回収・濃縮精製し、熱と電気を同時に高効率に産生する燃料電池を用いたコジェネレーションシステムにおいて利用できるようにするため、地域に適合したトータルシステムを開発する。
(コンソーシアムの構成)
- メタン発酵と水素発酵の基礎研究、比較検討及びトータルシステムの評価
東北大学大学院工学研究科 - 家畜ふん尿等の調査、コジェネレーションシステムの有効利用法の確立
葛巻町畜産開発公社 - エネルギー転換率を向上させた発酵システムの開発及びトータルシステムに関する検討
清水建設(株) - バイオガスの原料・プロセスと発生ガスの関連の解明
オリオン機械(株) - 燃料電池に利用可能なメタンガスの回収・濃縮精製技術の開発
岩谷産業(株) - バイオガスを用いる農業用燃料電池の開発
三洋電機(株)
予想される成果、効果
葛巻町に適合した、バイオガスを燃料とする燃料電池を用いる高効率コジェネレーショントータルシステムを開発することにより、持続型農業の構築と環境にやさしい循環型社会の形成、さらには新規事業の創出に貢献できる。さらに、1.地域における有機性廃棄物高度利用のための調査・計画の一般的なマニュアル、2.トータルシステムの設計手法、といった汎用性のあるマニュアル或いは手法が確立されるので家畜が濃密に飼育されている全国の諸地域、市町村へ応用展開されていくことが期待できる。