生物系特定産業技術研究支援センター 研究資金業務

異分野融合研究支援事業

2001年度 採択された研究課題

茶の抗アレルギー作用を利用した食品の開発

技術コーディネーター氏名および所属

山本(前田) 万里
山本(前田) 万里
((独)農業・生物系特定産業技術研究機構野菜茶業研究所)

具体的な研究内容

一部の品種の茶葉から見出した抗アレルギー成分であるメチル化カテキン及びストリクチニンを有効利用するため、抗アレルギー成分含有茶のヒトでの抗アレルギー効果を臨床試験で確かめるとともに、抗アレルギー成分及びその機能性の理化学的・生化学的性状を明らかにすることにより、新たなアレルギー予防食品を開発する。

(コンソーシアムの構成)

  • 抗アレルギー成分を含有した茶の製造法の開発及びそれら成分の簡易分析法の確立
    (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 野菜茶業研究所
  • ストリクチニンの作用機作及び最適な摂取形態の解明
    九州大学大学院農学研究院
  • 抗アレルギー成分の効率的抽出法の開発及びヒトでの吸収・代謝機作の解明
    静岡県立大学薬学部
  • 抗アレルギー成分含有茶を用いたアレルギー患者への効果の確認
    東京海洋大学保健管理センター
  • 抗アレルギー成分の加工特性の解明、飲料への応用・試作
    アサヒ飲料(株)
  • メチル化カテキンの苦味改善と食品への応用・試作
    森永製菓(株)

予想される成果、効果

現在、全国に花粉症患者は1300万人と言われ、また、1/3の人が何らかのアレルギー症状をもつなど大きな社会問題になっている。本コンソーシアムの中で、抗アレルギー成分含有茶のヒトへの効果が明らかになり、本成分を有効利用したアレルギー予防食品を開発することにより、副作用なくアレルギー患者の生活の質を上げ、大幅な茶需要の増大を図ることが期待される。

茶の抗アレルギー作用を利用した食品の開発