研究代表者氏名及び所属
小柳 敦史(独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 作物研究所)
研究実施期間
平成20年度~24年度(5年間)
研究の趣旨・概要
わが国の食料自給率を向上させるためには、過湿な水田転換畑における畑作物の生産性を高めることが必要である。作物の耐湿性には、植物体内を通して根端に酸素を供給するための通気組織が重要な役割を担うが、現在の畑作物は十分な通気組織を形成することができない。そこで、通気組織をよく形成するイネとテオシントにおいて関連する遺伝子を単離し、それをコムギに導入する。
研究項目及び実施体制(()は研究担当者)
- コムギの通気組織形成能の改良
(独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 作物研究所 小柳敦史・川口健太郎・安倍史高) - テオシントの通気組織形成遺伝子の解析
(独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 畜産草地研究所 間野吉郎) - 通気組織形成遺伝子の単離と機能評価
(国立大学法人 東京大学 大学院農学生命科学研究科 中園幹生)
期待される成果、効果
イネ科の畑作物全般において耐湿性の向上方策が明らかになることが期待され、わが国の食料自給率の向上や温暖化条件における食料の安定供給に欠かせない作物学的知見が得られる。