研究代表者氏名及び所属
村田 幸作(国立大学法人京都大学)
研究実施期間
平成20年度~22年度(3年間)
研究の趣旨・概要
本研究では、褐藻類のような海藻に多量に含まれる多糖アルギン酸(ウロン酸含有多糖)を原料とし、これを体腔形成細菌(スフィンゴモナス属細菌A1株)によってエタノールに変換する基盤を構築する。そのため、体腔形成細菌のアルギン酸代謝系とエタノール合成系を代謝工学や構造生物学などのバイオテクノロジーを駆使して改変・強化する。また、窒素固定細菌によって固定された大気窒素を窒素源として利用する経済的なエタノール生産システムの構築も検討する。
研究項目及び実施体制(()は研究担当者)
- 体腔形成細菌によるアルギン酸からのエタノール生産基盤
(国立大学法人京都大学 村田幸作) - 褐藻アルギン酸の分離・調製
(株式会社マルハニチロホールディングス 佐藤信行)
期待される成果、効果
褐藻類に含まれる多糖アルギン酸を原料としたエタノール生産法を確立することにより、エタノール生産における食糧資源との競合性の軽減、地球温暖化対策、各種バイオ燃料の生産、海域産業の発展、更には海域環境浄化への貢献が期待される。また、培養に窒素源を要しない窒素固定細菌の発酵産業への応用が可能となる。