研究代表者氏名及び所属
朝倉 哲郎(国立大学法人東京農工大学)
研究実施期間
平成20年度~22年度(3年間)
研究の趣旨・概要
遺伝子組換えカイコならびに大腸菌が生産する絹を原料として、ヒトへの適用を目的とした再生医療材料を創製するため、絹の一次構造を改変する遺伝子操作技術、絹の形状を微細加工する技術、改変絹の構造と物性を解析する技術、および試作した再生医療材料の評価技術を開発し、システム化を図る。この技術システムを利用してヒト用の小口径絹人工血管を試作し、ブタ、サルへの移植による生体親和性、開存率等の評価を行い、実用化を図る。また、本システムを活用して人口皮膚用絹フィルムと絹不織布の開発を行う。
研究項目及び実施体制(()は研究担当者)
- 再生医療材料開発のための絹基盤技術のシステム化とヒト用絹人工血管の開発
(国立大学法人東京農工大学 朝倉哲郎) - ヒト用絹人工血管の動物実験による評価
(国立大学法人徳島大学 佐田政隆)
期待される効果
絹をベースに再生医療材料を創製するための独創的技術システムが開発され、実用性の高いヒト用小口径絹人工血管および人口皮膚用絹フィルム等が創出される。本システムの活用により、新たな再生医療分野が切り開かれ、国民の医療に貢献する。また、カイコによる高付加価値の絹の生産は、養蚕と関連産業の活性化に寄与する。