研究代表者氏名及び所属
山口 高弘(国立大学法人東北大学大学院農学研究科)
研究実施期間
平成20年度~22年度(3年間)
研究の趣旨・概要
優れた産肉能力(通常牛の1.6倍の産肉性)を持つ草原短角牛(Double-Muscle形質を持つ日本短角種牛)について、産業的規模の牛群を造成し、産肉能力とエネルギー効率の産肉特性を解明して、その生体機構を応用する粗飼料多給の環境調和型短期肥育法の産肉技術を開発する。また、草原短角牛肉の肉質解析と食味試験により、消費者に受け入れられる「低脂肪で柔らかい健康的な牛肉」の特性と評価指標を提示する。以上のことにより、草原短角牛を活用した牛肉生産の拡大と環境負荷の軽減の協調解決を可能とする産肉事業の創出を目指す。
研究項目及び実施体制(()は研究担当者)
- 草原短角牛の造成と産肉機構の解明
(国立大学法人東北大学大学院農学研究科 山口高弘) - 草原短角牛の赤肉質の特徴と健康性の解明
(JA全農飼料畜産中央研究所 滝川幸人)
期待される成果、効果
草原短角牛の実用化牛群が造成され、優れた産肉能力と省エネルギー産肉特性を活用した粗飼料多給を主体とする環境調和型肥育法が開発される。さらに、草原短角牛の「低脂肪で柔らかい肉」の本体と健康性が解明される。これらの成果により、消費者の嗜好性とニーズに合致する赤身牛肉生産の事業創出に向けた道が開ける。