研究代表者氏名及び所属
和賀 巌
(NECソフト株式会社VALWAYテクノロジーセンター)
研究実施期間
平成21年度~25年度
研究の趣旨・概要
食料自給率が40%を切った我が国にとっては、海外からの食材の残留農薬や毒物混入が大きな社会的問題となってきた。国内の食品偽装も多数報道されている。消費者自らが食の安全をチェックしなければならない時代が訪れた。
そこで、本研究ではアプタマー技術を応用し、誰もが簡易に食の安全性を判定できる基盤技術の構築を目指す。アプタマーは抗体と比較して低分子に対する分子認識能が高い。更に、生体に毒性のある分子に対しても取得が可能である。アプタマーは特定物質と結合することでその形を大きく変えることが知られてきた。そこで、次世代バイオセンサーとしての利用の着想に至った。
本課題では、農薬や食中毒菌などの原因物質を検出するアプタマーと、簡易検査に適した発色をするアプタマーを組み合わせ、原因物質の存在下においてのみ、発色する新規検査基盤技術を構築することを考えている。将来は、この酵素アプタマーをビニールバックといった日常品に塗布した簡易検査キットへの応用を想定している。