生物系特定産業技術研究支援センター 研究資金業務

イノベーション創出基礎的研究推進事業(終了)

2009年度 採択された研究課題

食欲反応を匂いで制御する新技術の開発

研究代表者氏名及び所属

小早川 高
(財団法人 大阪バイオサイエンス研究所)

研究実施期間

平成21年度~23年度

研究の趣旨・概要

高脂肪食の過剰摂取は肥満を引き起こし、高血圧・糖尿病・高脂血症などの生活習慣病の原因となるという事実は専門家のみならず広く一般に認識されている。このように因果関係が明らかであるにもかかわらず、高脂肪食の過剰な摂取を抑えることは多くの人にとって実に困難である。その結果、現代社会においては肥満に起因する様々な生活習慣病に悩む患者の数は増加の一途を辿っている。しかし、ヒトや動物が高脂肪食を好むメカニズムには不明な点が多い。本研究では匂いによって食欲本能が制御される科学的なメカニズムを、脳の神経回路レベルで解明することを通して、匂いに対する食欲を客観的に評価する指標を開発する。さらには、脳の神経回路の機能に基づいて、匂いを用いて食欲反応を制御する新技術の確立を目指し、最終的には匂いでダイエットを可能とする新機能性食品の開発を目指す。