研究代表者氏名及び所属
篠原 美都
(国立大学法人京都大学医学部)
研究実施期間
平成21年度~23年度
研究の趣旨・概要
動物の遺伝子改変は卵子・初期胚を用いた技術が中心となって行われているが、卵子・初期胚の操作が不安定であること、また採卵の効率に大きく影響されることから、家畜動物への実用化には限界がある。研究代表者らは試験管内で精子を作る幹細胞に遺伝子操作し、これを精巣内に移植して精子を作ることで、遺伝子ノックアウトマウスの作成に成功した。精子幹細胞は卵子と異なり、生後の精巣から採取が容易であり試験管内で増やせること、また安定性が高いことから、家畜動物に幅広く使える技術となる可能性が高い。本研究では、マウスで確立された精子幹細胞に基づく遺伝子改変個体作成法をラット・ウサギ・ブタなど他の種に展開し、家畜の品種改良法に使える技術へと発展させることをも目的としている。