研究代表者氏名及び所属
矢野 昌裕
(独立行政法人農業生物資源研究所)
研究実施期間
平成22年度~26年度(5年間)
研究の趣旨・概要
本研究は、イネの乾物生産性(バイオマス)に着目して、表現型に依存しない選抜育種法(次世代育種法)の開発を行う。そのためにゲノムワイドなSNP 情報を用いた育成系譜上の主要な多収イネ品種を用いてバイオマスと関連するハプロタイプを決定する。そして高バイオマスに寄与する理想的なハプロタイプ組み合わせ(イデオタイプ)を予測する。また、遠縁なインド型イネ品種や近縁野生種からバイオマス増大に関与する効果の大きな量的形質遺伝子を単離同定し、それら遺伝子をイデオタイプに付与することで、バイオマスのさらなる増加を達成する。さらにイデオタイプの効率的な作出にむけて、ハプロタイプの交換が進んだ多系交配による育種基礎集団を作成する(ゲノムシャッフリング)。これら研究を通して、食料、環境、エネルギー問題に対して品種改良技術による有効な解決策を提示することを目的とする。