研究代表者氏名及び所属
阿部 光知
(東京大学大学院理学系研究科)
研究実施期間
平成22年度?平成24年度(3年間)
研究の趣旨・概要
維管束篩部は、葉から生長器官へと光合成産物を輸送する組織として重要であると考えられてきた。しかしながら、近年の研究成果によって、篩部組織は生物現象を制御する機能性分子の伝達経路として、その機能の見直しが図られ、現在、情報伝達の経路として注目を集めはじめている。篩部を介した長距離性情報ネットワークによって制御される現象は、病虫害抵抗性から農作物の生産性の増大、生長調節と多岐にわたることから、篩部を介した情報ネットワークに関する基盤研究の充実は、農業の抱える広範囲な技術的課題の解決に貢献するものと考えている。そこで本研究では、篩部を介した情報ネットワークの人為的な調節技術の創出を目指し、そのための基盤となる知見の集積を目指す。