研究代表者氏名及び所属
石橋 純
(独立行政法人農業生物資源研究所)
研究実施期間
平成22年度~24年度(3年間)
研究の趣旨・概要
微生物による感染症の防除は、国民の健康確保に不可欠な技術課題の一つである。今日、衛生管理における抗菌性素材の利用は一般化しており、より優れた抗菌性素材を求める要望は大きい。本研究では、カブトムシの抗微生物タンパク質であるディフェンシンを改変して得られた抗菌性ペプチドを利用し、耐久性と安全性に優れた抗菌性素材を開発することを目的とする。具体的には、組換えカイコを用いてシルクタンパク質に抗菌性ペプチドを融合させ、抗菌性シルクを作製する技術、および抗菌性ペプチドを結合させた加工剤を開発し、綿、ポリエステルに簡便に抗菌加工する技術を確立する。作製した抗菌性素材のプロトタイプについて、抗菌活性試験、耐久性試験、安全性評価試験等を実施し、一般的用途の抗菌性素材としての実用性を検証するとともに、低コスト化と製品化に向けた生産プロセスを確立する。