研究代表者氏名及び所属
北岡 本光
(独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所)
研究実施期間
平成22年度~24年度(3年間)
研究の趣旨・概要
乳児の腸管へのビフィズス菌定着は感染予防の効果がある。人工乳にはビフィズス菌増殖因子として既存のオリゴ糖が添加されているが、ビフィズス菌増殖は母乳よりも遅れる。これを改善するため、母乳に含まれるビフィズス因子、ラクト-N-ビオースI(LNB)を人工乳の素材として大量に生産する技術を開発する。研究代表者らはビフィズス菌由来遺伝子組換え酵素4種類を用いたLNBの酵素的大量生産技術を既に確立した。しかしながら食品素材の開発・商品化には、安全性の確保された製造法を開発することが必要である。LNB製造に用いる4種の酵素は食品添加物に指定されていないため、現時点では組換え酵素を利用して製造したLNBを食品素材として使用できない。本研究では、これらの酵素をビフィズス菌そのものに生産させることにより、安全かつ安心感のあるLNB製造法を開発する。