研究代表者氏名及び所属
伏木 亨
(京都大学大学院農学研究科)
研究実施期間
平成22年度~24年度(3年間)
研究の趣旨・概要
食用油脂は食品のおいしさを左右する重要な物質であるが、過剰な摂取は生活習慣病のリスクを増大させる。我々は、長鎖の脂肪酸が油脂の口腔内刺激を担っていること、また食用油脂の1/20以下の濃度で油脂に匹敵する嗜好性を示すことを明らかにしてきた。本研究では、食用油脂の代替物として微量の脂肪酸を添加した低エネルギーで高嗜好性の新規油脂食品を開発する。
江崎グリコ社は、脂肪酸の酸化防止や分散安定性を確保する技術を開発するとともに、作成したアイスクリーム、チョコレート、カレー、スープ等の既存商品に脂肪酸を添加したプロトタイプを作成する。京都大学はこれらのプロトタイプについてヒトを用いた評価試験及び脂肪酸の嗜好性のメカニズムを解明する。最終的には、江崎グリコ社保有の工場の実ラインを使って検討を重ね、市場に導入する。