研究代表者氏名及び所属
吉岡 耕治
(独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究所)
研究実施期間
平成22年度~24年度(3年間)
研究の趣旨・概要
産肉や繁殖能力に優れた血統の種豚の導入は、生産性向上を通じた競争力強化のみならず、豚肉の安定供給にも寄与する。受精卵(胚)移植は、種豚を生体(豚個体)の移動により農場へ導入する場合に比べ、胚として導入して農場で種豚を生産することができるので、低コストで、かつ、病気を農場内へ持ち込むリスクも極めて低い。そこで、一般の養豚農家において実施可能な非外科的胚移植技術を確立するとともに、胚を生きたまま半永久的に保存する超低温(ガラス化)保存技術と体温に近い状態で一定期間保存しながら輸送する技術を開発することにより、胚移植を活用した新しい種豚導入・生産システムを構築する。さらに、胚のガラス化保存や輸送用の培養液を製品化することにより、これらの技術の利便性の向上と平準化を図るとともに、一連のシステムについて経済的評価も含めた実証試験を行って、豚受精卵移植産業の形成に結びつける。
研究