(東京大学大学院農学生命科学研究科 日比 忠明)
評価結果概要
全体評価
各種植物病原菌における多剤耐性遺伝子存在の証明、灰色かび病菌の多剤耐性遺伝子のクローニングと構造解析など、着実な成果を上げている。
今後カンキツ緑かび病菌の耐性機構の解明への優先的取り組み、誘発因子の生物学的役割についての解明のための植物体上でのデータの追加が望まれる。
中課題別評価
(1)植物病原菌類における多剤耐性遺伝子の発現機構の解明
(東京大学大学院農学生命科学研究科 日比 忠明)
酵母やヒトで進行中の最先端の課題に農学分野で取り組んだこと自体極めてチャレンジングな研究であるが、着実に成果を上げている。
今後カンキツ緑かび病菌の耐性機構の解明への優先的取り組み、が望まれる。
(2)植物病原菌類における薬剤耐性誘発因子の作用機作の解明
(茨城大学農学部 阿久津 克己)
耐性誘発因子の実体を、化学構造的におおよそ明らかにしたという点では評価できるが、実際の薬剤耐性への関与という点ではその因子の生物学的役割について解明がまだ不十分である。
今後誘発因子の生物学的役割についての解明のための植物体上でのデータの追加が望まれる。