生物系特定産業技術研究支援センター

新技術・新分野創出のための基礎研究推進事業

2001年度 中間評価結果

植物の生物時計機構の解明と光周性の人為的制御

(名古屋大学大学院理学研究科遺伝子実験施設 石浦 正寛)

評価結果概要

藍色細菌の時計関連タンパク質の解析から好熱性藍色細菌、クラミドモナス、シロイヌナズナさらにはイネなど高等有用植物の生物時計の全体像を解明し、時計遺伝子を操作して光周性の人為的制御の達成を目指す野心的な課題である。
藍色細菌のkai遺伝子のクローニングならびにKaiタンパク質に存在する様々な因子の解析、好熱性藍色細菌でのKaiタンパク質の大量発現・結晶化、立体構造の解析など順調に進展している。シロイヌナズナにはkai遺伝子に相当する遺伝子がないことから、今後は、下等生物の段階に留まることなく、全力でシロイヌナズナとイネを実験材料として、光周性の遺伝子レベルでの人為的制御の課題に取り組むことを望む。