生物系特定産業技術研究支援センター

新技術・新分野創出のための基礎研究推進事業

2001年度 中間評価結果

特殊レーザ加工技術を応用した新しい植物形質転換法の開発

(大阪大学大学院工学研究科 小林昭雄)

評価結果概要

  • 本研究は、我が国独自の優れた植物形質転換法を構築するため、植 物細胞を自在に加工できるレーザ加工システムの開発、導入遺伝子 を安定的に保持できるバイオビーズや巨大人工染色体の作成技術の 開発などを目指して実施している。
  • これまでの研究の結果、植物細胞加工についてほぼ実用化可能なレ ーザ加工装置の試作に成功するとともに、外来遺伝子を安定的に保 持しつつ、植物細胞に導入することが可能なバイオビーズの開発、酵 母YACを使用して巨大DNAを加工・分断するために必要な分断ベク ターの開発などにかなり有効な成果(各成果は特許出願済み)を挙げ ており、これまでのところ研究計画に沿ってほぼ順調に進展していると みられる。
  • しかしながら、遺伝子導入細胞から形質転換個体を再分化する技術 や巨大DNAを安定的に加工・分離・導入する技術など、重要な基本 的技術は今後の課題として残されているので、今後の研究では、これ らの課題に対する積極的な取り組みが重要である。