生物系特定産業技術研究支援センター

新技術・新分野創出のための基礎研究推進事業

1996年度 採択された研究課題

ペプチド性植物増殖因子に関する基礎的研究

研究代表者及び所属

坂神 洋次(名古屋大学農学部)

研究実施期間

平成8年度~12年度

研究の趣旨・概要

これまで高等植物では、ペプチド性の成長調節物質は知られていないが、総括代表者らは、植物の細胞分裂を誘導するペプチド性の生理活性物質を世界で初めて単離し、その完全な化学構造の決定を行った。これは動物の増殖因子と対比して、植物の増殖因子と呼ぶべき初めての物質であり、多様な生理作用を示すことが期待される。
本研究では、化学、植物生理学、植物分子生物学等、様々な角度からこの植物増殖因子としての生理作用の解析と新たな生理機能の探索を行うとともに、未知の植物増殖因子の探索をも行い、これらの研究を総合して、植物生理活性物質に関する新しい研究分野を切り拓こうとするものである。
また、上記の基礎研究で得られる成果を基に、植物増殖因子を組織培養や遺伝子導入技術等の植物バイオテクノロジーに応用し、新たな農業生産技術や環境保全技術の構築に貢献することを目指す。

研究項目及び研究担当者

  • ペプチド性植物増殖因子に関する生物有機化学的研究 ( 名古屋大学農学部 坂神 洋次)
  • ペプチド性植物増殖因子に関する生理学的研究 ( 筑波大学生物科学系 鎌田 博)

研究のイメージ