研究代表者氏名及び所属
レアル,バルター・スアレス <LEAL, Walter Soares>
(農林水産省蚕糸・昆虫農業技術研究所)
研究実施期間
平成9年度~13年度(5年間)
研究の趣旨・概要
昆虫の性フェロモンはすでに多数同定されているが、害虫防除への応用面では未だその効果が不安定であり、例えば害虫の交信撹乱を目的とした性フェロモンの利用についても成功した例は数えるほどしかない。これは、フェロモンの受容と分解、あるいは脳・神経系への信号伝達のメカニズムがブラックボックスとなっているためである。
本研究では、コガネムシ類及び鱗翅目昆虫の性フェロモンを対象に、これらの問題点を遺伝子レベル、蛋白質レベルで解析することによりブレークスルーを図るとともに、コガネムシ性フェロモンが特定の時期及び時間にのみ体内において生合成される機構とその合成を制御する機構を分子レベルで解明する。
一方、研究代表者らは、コガネムシ類の性フェロモンから抗菌活性や消炎・鎮痛作用を有する物質を見い出しているが、本研究ではさらに新しい昆虫フェロモンの探索とその化学交信以外の多様な機能の評価を並行して実施する。
これらの研究により、性フェロモン利用による新たな害虫の効果的制御技術の確立と性フェロモン利用の新分野の開拓が期待される。
研究項目及び実施体制(( ) は研究担当責任者)
- 性フェロモンの情報伝達機構の分子解析
(農林水産省蚕糸・昆虫農業技術研究所 LEAL, Walter Soares) - 性フェロモン合成・制御の指令機構の解析
(農林水産省蚕糸・昆虫農業技術研究所 LEAL, Walter Soares) - 情報伝達物質の探索・評価と新機能の解明
(農林水産省蚕糸・昆虫農業技術研究所 LEAL, Walter Soares)