生物系特定産業技術研究支援センター

新技術・新分野創出のための基礎研究推進事業

2002年度 採択された研究課題

生物毒素素材を利用した疾患モデル動物作製とその応用に関する先導的研究

研究代表者及び所属

河野 憲二
河野 憲二(奈良先端科学技術大学院大学 遺伝子教育研究センター)

研究実施期間

平成14年度~18年度(5年間)

研究の主旨・概要

本研究は、独自に開発した「標的細胞ノックアウト(TRECK)法」を応用することにより、肝炎や糖尿病をはじめとするヒト疾患モデルマウスを作製することを目標にする。
TRECK法は、標的細胞に毒素の受容体を発現させるユニークな方法であり、(1)毒素と受容体という組み合わせなので標的細胞特異性が非常に高い、(2)任意の時期に細胞をノックアウトできる、(3)細胞への障害度は受容体発現量と毒素投与量とに依存し、定量的に障害を与えることが可能、(4)毒素の影響は一過的で、投与後の組織の回復を追跡可能、(5)細胞移植の実験に応用可能、などの特徴を有する。
これにより、実験動物産業だけでなく、医薬品産業や食品産業などの発展等に資することを目的とする。

研究項目及び実施体制

  • 毒素レセプターを利用した標的細胞ノックアウト法の開発と応用
    (奈良先端科学技術大学院大学遺伝子教育研究センター 河野 憲二)
  • 標的細胞ノックアウト法による疾患モデルマウスの作製とその遺伝解析
    (財団法人東京都医学研究機構 東京都臨床医学総合研究所 米川 博通)
  • 細胞毒性リボヌクレアーゼを利用した動物細胞機能解析の基礎研究
    (東京大学大学院農学生命科学研究科 正木 春彦)

研究のイメージ

生物毒素素材を利用した疾患モデル動物作製とその応用に関する先導的研究