生物系特定産業技術研究支援センター

新技術・新分野創出のための基礎研究推進事業

2002年度 採択された研究課題

耐病性植物育種の分子基盤研究

研究代表者氏名及び所属


大橋 祐子
大橋 祐子(独立行政法人 農業生物資源研究所)

研究実施期間

平成14年度~18年度(5年間)

研究の趣旨・概要

もともと植物が持っている病害耐性を強化させたり、新たな病害耐性を付与した植物は、省農薬、省労力で育つ環境低負荷型植物であり、その開発が期待されている。
本研究は、耐病性植物育種のための分子基盤研究として、植物の病原体感染や傷害に対する抵抗性機構を解析する。特に、1)植物の典型的な病害抵抗性反応である過敏感細胞死(病原体を感染部位に封じ込めるための植物細胞の自殺)と、2)この細胞死に伴って全身に誘導される抵抗性のしくみを解明するため、これらを制御する遺伝子を単離し、その特性解明を行う。この抵抗性誘導には植物の生産する低分子シグナル物質が重要と考えられるので、この探索、単離、特性解明を行う。
得られた知見や遺伝子等は、遺伝子組換え技術による新規病害耐性植物作出や、抵抗性を誘導する新たな生理活性物質の開発への利用が期待される。

研究項目及び実施体制(( )内は研究担当者)

  • 過敏感細胞死の機構解析
    (独立行政法人 農業生物資源研究所 光原 一朗)
  • 病傷害シグナル物質と情報伝達機構の解析
    (独立行政法人 農業生物資源研究所 瀬尾 茂美)
  • 病害抵抗性機構の解析
    (独立行政法人 農業生物資源研究所 加来 久敏)

研究のイメージ

耐病性植物育種の分子基盤研究