生物系特定産業技術研究支援センター

新技術・新分野創出のための基礎研究推進事業

2003年度 採択された研究課題

果樹等における花成制御技術の開発

研究代表者氏名及び所属

古藤田 信博
古藤田 信博
(農業・生物系特定産業技術研究機構 果樹研究所)

研究実施期間

平成15年度~19年度(5年間)

研究の趣旨・概要

果樹は5~10年、スギやマツ等の木本植物に至っては20年以上にわたる幼若期間が存在し、その間は開花結実がおこらない。このような長期の幼若期間は木本植物の効率的な育種や遺伝解析の妨げとなっている。そこで本研究課題においては、果樹等木本植物の花芽形成機構を解明するとともに世代促進技術の開発、遺伝子機能解析系の開発を行う。
花成促進技術は果樹等木本植物の育種年限短縮を可能にする。また、近年果樹やポプラ等の木本植物において大量の遺伝子情報が蓄積されており、遺伝子機能解析系を開発することで果実関連遺伝子などの機能解析が飛躍的に早期化・効率化され、ポストゲノムの進展に結びつくことが期待できる。一方、花成抑制技術により開花抑制樹木を作出できれば、将来有用になる組換え樹木や、花粉症で私たちを悩ませているスギなどの花粉飛散防止への応用が可能であり、地球環境の保全・修復や生活環境の向上に対する貢献が期待できる。

研究項目及び実施体制(( )内は研究担当者)

  • 果樹における世代促進技術及び遺伝子機能解析系の開発
    (農業・生物系特定産業技術研究機構 果樹研究所 古藤田 信博)
  • セイヨウナシ・オウトウにおける生殖器官発現性遺伝子の解析
    (山形県立園芸試験場 高品 善)
  • 遺伝子組換え技術を利用したポプラの花成制御技術の開発
    (森林総合研究所 伊ヶ崎 知弘)

研究のイメージ

果樹等における花成制御技術の開発