研究代表者氏名及び所属
石川 雅之
(独立行政法人農業生物資源研究所)
研究実施期間
平成19年度~23年度(5年間)
研究の趣旨・概要
ウイルスの増殖を特異的に阻害する薬剤が開発されれば、ウイルス病を直接抑制することが可能となり、現在不治の病であるが故にとられている多大な予防措置も軽減できる。しかし、宿主の代謝や高分子合成系に依存するウイルスの増殖を、宿主の営みを妨げずに阻害することは難しく、有効な抗植物ウイルス薬剤は知られていない。本研究では、RNA複製に必要な宿主因子に関する情報の充実が著しいトマトモザイクウイルスをモデルとして、ウイルス側因子-宿主因子間の相互作用機構を構造生物学的手法により原子レベルで解明し、その相互作用を特異的に阻害する抗ウイルス薬剤の開発に向けた基盤を構築する。この方法論はウイルス特異的酵素を阻害する戦略に比して普遍性があり、当該薬剤には低い副作用と高い持続性が期待できる。
研究項目及び実施体制(()は研究担当者)
- トバモウイルス複製関連因子の分子間相互作用ネットワークの解析
(独立行政法人農業生物資源研究所 石川雅之) - トバモウイルス複製関連因子の三次元構造の解析
(独立行政法人農業生物資源研究所 加藤悦子) - トバモウイルス複製関連因子間相互作用インターフェイスの同定
(独立行政法人農業生物資源研究所 石川雅之・加藤悦子)