生物系特定産業技術研究支援センター

新技術・新分野創出のための基礎研究推進事業

2007年度 採択された研究課題

油糧酵母による国産バイオディーゼルの効率的生産技術の開発

研究代表者氏名及び所属

高桑 直也
高桑 直也
(独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構北海道農業研究センター)

研究実施期間

平成19年度~21年度(3年間)

研究の趣旨・概要

バイオディーゼルの成分として、油脂から製造した脂肪酸メチルエステルが注目されている。我が国の脂肪酸メチルエステルのほとんどは、家庭および外食産業から発生する廃食用油を原料としているが、安定供給が困難であることから、軽油の年間消費量に対してわずかな量しか製造できない。また、大豆などの食用油の原料はほとんど輸入品であるために、エネルギー自給率の向上には寄与しない。
本研究では、国産バイオマス由来の糖質を主原料とした微生物による新しい脂肪酸メチルエステル生産技術の開発を目指す。油脂を蓄積する酵母菌(油糧酵母)による脂肪酸メチルエステル生産能を解析し、効率的な発酵生産条件を解明することで、テンサイ糖蜜等の副産物バイオマスから直接生産が可能となる。このような国内に賦存するバイオマスの革新的な活用策が開発されることで、エネルギー自給率の向上のみならず各バイオマス発生地域の経済活性化につながると期待される。

研究項目及び実施体制(()は研究担当者)

  • 脂肪酸メチルエステル生産能の解析
    (独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 北海道農業研究センター 高桑 直也)
  • 副産物バイオマスを原料とした効率的な脂肪酸メチルエステル生産条件の解明
    (独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 北海道農業研究センター 高桑 直也)
  • 試作バイオディーゼルの特性解析
    (独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 北海道農業研究センター 高桑 直也)

研究のイメージ

油糧酵母による国産バイオディーゼルの効率的生産技術の開発