目次
- 『成果事例こぼれ話』第67回"国産チーズスターターを開発、地域ブランド作りを後押し"を掲載しました!
- 「国産広葉樹材を家具・内装材に利用する技術開発」(森林総研)がウッドデザイン賞2025奨励賞に選ばれました!
- 編集後記
『成果事例こぼれ話』第67回"国産チーズスターターを開発、地域ブランド作りを後押し"を掲載しました!
生研支援センターは、委託試験研究で得られた成果を分かりやすく紹介する取り組み (成果事例こぼれ話)を行っています。
今回紹介するのは、農研機構を代表機関とする研究グループが、チーズ作りに欠かせないチーズスターターに合う乳酸菌を国内のご当地食品から分離・選抜し、熟成促進・うま味増強効果のある国産「Jチーズスターター」を開発、地域ブランドチーズ作りを後押しする研究です。
国産チーズ作りの現場では、チーズ作りに欠かせないチーズスターター(乳酸発酵を行わせるメインスターター=乳酸菌など発酵用微生物)だけでなく、チーズの風味、特徴付けに添加される補助スターター(うま味や香り生成に働く乳酸菌などの発酵用微生物)のほとんどが輸入品で、安価な輸入チーズとの差別化が難しい状況です。
そこで農研機構は、北海道および栃木県の公設試験場と連携し、地域の発酵食品から分離・選抜した乳酸菌による、国産チーズスターター(Jチーズスターター)を開発しました。新規に開発したスターターは、補助スターターに分類されるもので、チーズの熟成を早め、うま味や香りを強化するなどの効果があります。Jチーズスターターを使ったチーズは、全国の工房で製造、市販が始まっています。
▼詳細はこちらから(生研支援センターウェブサイト)
https://www.naro.go.jp/laboratory/brain/contents/fukyu/episode/episode_list/172785.html
「国産広葉樹材を家具・内装材に利用する技術開発」(森林総研)がウッドデザイン賞2025奨励賞に選ばれました!
成果事例こぼれ話第66回で取り上げました森林総合研究所の「早生樹等の国産未活用広葉樹材を家具・内装材として利用拡大するための技術開発」の研究が、「ウッドデザイン賞2025」の〈奨励賞(ソーシャルデザイン部門)審査委員長賞〉に選ばれました。「今後、拡大すると考えられる針葉樹広葉樹混交林経営の基礎となる研究であり、長期間を要する林地経営の中間段階での収入源確保の可能性にもつながる」と高く評価されました。
「ウッドデザイン賞2025」は一般社団法人日本ウッドデザイン協会が主催。木を使って様々な社会課題を解決する、優れたデザインの建築・空間、プロダクト、活動や研究を表彰し、広く社会へ発信する顕彰制度です。
入賞作品は12月10日~12日に東京ビッグサイトで開催される「エコプロ2025」の〈森と木で拓くSDGsゾーン〉内で展示されます。
▼ウッドデザイン賞について、詳しくはこちらから
https://www.wooddesign.jp/
▼こぼれ話第66回はこちらから(生研支援センターウェブサイト)
https://www.naro.go.jp/laboratory/brain/contents/fukyu/episode/episode_list/170954.html
◇エコプロ2025
<会期>12月10日(水曜日)~12日(金曜日)10:00~17:00
<会場>東京ビッグサイト東6ホール (エコプロ2025「森と木で拓くSDGsゾーン」内 )
<入場料>無料 =事前登録制
▼詳細はこちらから
https://messe.nikkei.co.jp/ep/
編集後記
今年のアグリビジネス創出フェア(主催:農林水産省)が、2025年11月26日~28日に東京ビッグサイトで開かれました。スマート農業、スタートアップ、イノベーション、ムーンショットなど様々な分野の農林水産・食品産業の最新の研究成果が紹介されました。
生研支援センターのブースでは、ピンクの法被を着たスタッフらが来場者の案内をする姿も見られました。法被の襟と背中には「生研支援センター」の名前が大書してあり、スタッフが他の研究機関のブースに立ち寄ると「私もかつて大宮(さいたま市)時代の生研支援センターにいたんですよ」と声をかけられることもありました。
どこの人間かが一目で分かるというのは、思いがけない効用もあるものだと再認識する機会にもなりました。(by 町)
生研支援センター (BRAIN)企画課
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メール: maga-request[アット]naro.affrc.go.jp
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生研支援センター(BRAIN)は、生物系特定産業技術に関する研究開発を、大学、高等専門学校、国立研究開発法人、民間企業等に委託することにより実施しています。
「BRAIN」はBio-oriented technology Research Advancement InstitutioN のコミュニケーション名です。
