目次
- 『成果事例こぼれ話』第74回"モモの収穫適期を音響振動装置で予測"を掲載しました!
- NHKおはよう日本でBRAINのSBIR支援事業「ブドウ栽培のスマートシステム」が紹介されます!(関東甲信越エリア、9月25日放送予定)
- 【再掲】「サイエンスアゴラ2026」に出展します!(9月12日開催)
- 編集後記
『成果事例こぼれ話』第74回"モモの収穫適期を音響振動装置で予測"を掲載しました!
生研支援センターは、委託試験研究で得られた成果を分かりやすく紹介する取り組み (成果事例こぼれ話)を行っています。
今回紹介するのは、岡山県農林水産総合センターを代表とする研究グループが、モモ(白桃系品種)の収穫適期を音響振動装置を用いて予測する技術を開発し、収穫作業の省力化と果実の品質向上を図っている事例です。
モモ(特に白桃系品種)は収穫期まで果実袋を掛けて栽培されるため、収穫適期を見極める際に、果実袋をめくったり小さく破ったりして果皮の微妙な色合いを確認する必要があり、多くの労力と熟練技術を要します。収穫適期を逃すと果実の傷みが発生しやすくなるため、品質のよい果実を出荷するには収穫適期を的確に見極めることが重要です。
そこで研究グループは、1.音響振動装置を用いて、果実袋の上から果実硬度の指標となる共鳴周波数を測定し、2.樹上の果実の位置情報や共鳴周波数などのデータをクラウド上で管理して、3.それぞれの果実の収穫予測日(収穫までの残日数)をスマートグラス上にAR(拡張現実)表示する、という技術を開発しました。この技術により、未熟練者でも収穫適期が容易に判断できるようになり、収穫作業の省力化や果実品質の向上が図れます。
▼詳細はこちらから(生研支援センターウェブサイト)
https://www.naro.go.jp/laboratory/brain/contents/fukyu/episode/episode_list/177087.html
NHKおはよう日本でBRAINのSBIR支援事業「ブドウ栽培のスマートシステム」が紹介されます!(関東甲信越エリア、9月25日放送予定)
農研機構・生研支援センター(BRAIN)の令和7年度スタートアップ総合支援プログラム(SBIR支援)事業「ぶどう栽培の摘粒・ジベレリン処理作業の省人化及び最適化を追求するスマート農業統合システム」が、NHKテレビおはよう日本(関東甲信越エリア)で紹介されます。
高齢のものづくり技術者たちが、AI(人工知能)を活用したブドウ栽培の省力化・自動化に挑んでいます。出発点は、ジベレリン処理作業の負担を軽減してほしいという農家からの相談でした。長野県松本市との共創事業を背景に、スタートアップ法人代表の真野正敏さんが農家へ弟子入りして作業を学び、現場実証と改良を重ねてきました。現在は、農家が長年培ってきた栽培ノウハウや熟練技術をAIとロボットに取り入れ、次世代へ伝承する摘粒技術の開発に加え、ジベレリン処理装置を自律走行車に搭載し、カメラでブドウの房を探して位置を認識し、自動的に処理するシステムの研究を進めています。
この研究課題は、BRAINの令和7年度SBIR支援事業に採択され、研究費の支援を受けて進めています。今後は、AIによる認識・判断とロボットによる作業を一体化し、高齢者にも使いやすく、農家が導入できる価格の栽培支援システムの開発を目指します。真野代表は「この取り組みが、松本地域の農業・経済振興と、全国のブドウ農家の作業負担軽減や技術継承に寄与できればうれしく思います」と話しています。
◇NHK おはよう日本(関東甲信越)9月25日(金曜日)午前7:45~ 放送予定
【再掲】「サイエンスアゴラ2026」に出展します!(9月12日開催)
◆8月3日号に掲載した「サイエンスアゴラ2026」への出展ですが、当日に向け着々と準備が進んでいます。登壇していただく市民パネラーも決定しました。試食品の試作も順調で、担当者からは「すぐにでも店頭販売できるくらいの納得感で提供できそう!」との報告が来ています。
お時間のある方は、ぜひご参加ください◆
◇以下、再掲となります◇
「おいしい」だけじゃない? ~未来の食、何が気になる?~
~未来の食、あなたは食べますか? 研究者や市民と一緒に考え、語り合う参加型イベントです!~
生物系特定産業技術研究支援センター(BRAIN)は、科学と社会をつなぐ対話イベント「サイエンスアゴラ2026」に出展します。BRAINが推進するムーンショット目標5では、未利用の生物機能等を活用し、2050年までに地球規模でムリ・ムダのない持続的な食料供給産業の創出を目指しています。
今回の企画では、「未来の食」をテーマに、研究者の話を聞くだけではなく、市民パネラーや来場者の皆さまとともに、「自分なら食べてみたいか」「何が分かれば安心できるか」「どのような説明や表示が必要か」を考えます。対話や試食体験を通じて考え方の変化を見える化し、一人ひとりが自分なりの判断の軸を見つけることを目指します。未来の食につながる試食体験も予定しています(数量限定)。
■日時:令和8年9月12日(土曜日)15:30~17:00
■会場:テレコムセンタービル5階 オープンスペース(東京都江東区青海2-5-10)
◇未来の食や食料問題、科学技術と社会の関わりに関心のある方
(科学に詳しくない方やご家族での参加も歓迎します。)
・参加費無料
・事前申し込み不要(サイエンスアゴラ2026は自由参加)
・未来の食に関する試食体験を予定(数量限定)
▼詳しくはBRAINホームページをご覧ください。
https://www.naro.go.jp/laboratory/brain/moon_shot/news/2026/176916.html
<イベントに関する問い合わせ先>
生物系特定産業技術研究支援センター(BRAIN)
事業推進部 戦略的研究開発課 E-mail:seiken-moonshot@ml.affrc.go.jp
編集後記
8月19~21日に東京ビッグサイトで開かれた「ジャパン・インターナショナル・シーフードショー」を見てきました。
国内は42都道府県、海外は19カ国・地域からの参加がありました。ロシア、マレーシア、モーリシャスの企業の初出展があったほか、サーモンなどでおなじみのノルウェーやベトナム、韓国などのブースでエビなど魚介類の加工品が並ぶなか、中国からは陸上養殖システムの大型模型の出展があったのが目を引きました。電力を使う陸上工場型循環水式の養殖システムが、世界的にも魚養殖の大きな流れになっていると感じました。
一方、熊本地震では、八代市のサーモン陸上養殖施設で、停電のため水槽に酸素が送れなくなったり、地震の揺れで水槽から飛び出したりして20万匹が死ぬ被害があったことを伝える報道がありました。自然災害は防ぎようのないものもありますが、発生時の電力バックアップや復興支援の仕組みづくりが、海でも陸でも人々の大切な食料確保、食の安全保障のために大切だと改めて考えさせられました。(by 町)
生研支援センター (BRAIN)企画課
〒210-0005 神奈川県川崎市川崎区東田町8番地
パレール三井ビルディング16階
メール: sh-brain_email-magazine[アット]naro.go.jp
メールを送付する際は[アット]を@に置き換えてください。
生研支援センター(BRAIN)は、生物系特定産業技術に関する研究開発を、大学、高等専門学校、国立研究開発法人、民間企業等に委託することにより実施しています。
「BRAIN」はBio-oriented technology Research Advancement InstitutioN のコミュニケーション名です。
