ポイント
- ナノ素材を活用したスーパーキャパシタ用の電極素材が開発されました。
- この電極素材を用いたスーパーキャパシタは従来品の約3倍の電気を蓄えられるため、将来的には冷凍・冷蔵機器や農業機械などのエネルギー源として利用されることが期待されます。
概要
生研支援センターでは、農林水産業や食品産業の分野で新事業の創出や技術革新を目指す研究に資金を提供しており、得られた研究成果を広く知っていただくため、研究成果を分かりやすく紹介する取組を実施しています。
今回、紹介するのは、ナノ素材を活用して生まれた蓄電量の大きいスーパーキャパシタ用電極素材の開発成果です。
スーパーキャパシタは大容量キャパシタとも呼ばれ、短時間で充電でき、充放電サイクルの寿命が長いという長所を備えていますが、リチウムイオン電池などの二次電池に比べて、蓄えられる電気の量が少ないという課題がありました。
この課題の解決に挑んだナノサミット株式会社(埼玉県川口市)は髪の毛の1,000分の1のナノサイズ(ナノは10億分の1の単位の呼称)の素材を活用して、1kgあたりに蓄えられる電気の量が大きい高性能の電極素材を開発しました。本素材を用いたスーパーキャパシタが電気を蓄えられる量は従来品の約3倍もあります。これにより、瞬時に大きなパワーを発揮でき、かつ長時間にわたって電力を供給することが可能になります。このため、将来的には、一気に冷やす必要がある冷凍・冷蔵機器や長時間の稼働が必要な農業機械などに利用されることが期待されています。
詳しい内容は以下のURL又は別紙をご覧ください。
https://www.naro.go.jp/laboratory/brain/contents/fukyu/episode/episode_list/157437.html
これまでに紹介した研究成果は以下のURLをご覧ください(全45話掲載)。
https://www.naro.go.jp/laboratory/brain/contents/fukyu/episode/index.html