プレスリリース
(お知らせ)木造高層耐火ビルがCLTで実現

情報公開日:2023年5月15日 (月曜日)

ポイント

  • 東京農工大学を代表機関とする研究グループは高い耐火性能を持つCLT(直交集成板)部材の開発に取り組み、CLTを使用した外壁と間仕切壁について2時間耐火構造の国土交通大臣認定を取得しました。
  • 本外壁を用いた11階建ての木造高層耐火ビルが建設され、さらに、本間仕切壁を用いた15階建ての木造高層耐火マンションも建設中です。

概要

生研支援センターでは、農林水産業や食品産業の分野で新事業の創出や技術革新を目指す研究に資金を提供しており、得られた研究成果を広く知っていただくため、研究成果を分かりやすく紹介する取組を実施しています。

今回、紹介するのは、CLT(直交集成板)を使用した2時間耐火構造の外壁と間仕切壁を開発した研究成果です。

東京農工大学を代表機関とする研究グループが開発した高い耐火性能を持つCLT(直交集成板)パネル工法の外壁は、我が国で初めて建築基準法に基づき、2時間耐火構造の国交大臣認定を取得しました(申請者:日本CLT協会)。これにより、CLTを躯体とした外壁(以下、CLT外壁)を中高層ビルにも利用できるようになり、本CLT外壁を用いた11階建ての木造高層耐火ビルが建設されました。さらに、CLT間仕切壁についても2時間耐火構造の認定を取得し、これを用いた15階建ての木造高層耐火マンションが建設中です。

国は、「CLT活用促進に関する関係省庁連絡会議」を設置し、CLTの幅広い積極的な活用に取り組んでいます。今後、CLT部材を利用した木造高層耐火ビルの建設が増えることで、国産木材の新たな需要や新しい産業分野が創出されるものと期待されています。

詳しい内容は以下のURL又は別紙をご覧ください。
https://www.naro.go.jp/laboratory/brain/contents/fukyu/episode/episode_list/158104.html

これまでに紹介した研究成果は以下のURLをご覧ください(全46話掲載)。
https://www.naro.go.jp/laboratory/brain/contents/fukyu/episode/index.html