プレスリリース
(お知らせ)高級魚ホシガレイの低コスト増養殖と緑色LEDの活用

情報公開日:2023年9月26日 (火曜日)

ポイント

  • ホシガレイは希少性と市場価値の高さから、増養殖(栽培漁業や養殖)の対象魚種として注目されてきましたが、稚魚(人工種苗)の大量生産が難しく、生産コストも高いことから事業化が進んでいませんでした。
  • (公社)全国豊かな海づくり推進協会を代表とする研究グループは、省力低コスト飼育や緑色LED光照射などの技術を導入することで、稚魚を安定的に大量に低コストで供給する体系を確立しました。
  • 研究で確認された緑色LED光による成長促進技術は、カレイやヒラメの陸上養殖でも活用され始めています。

概要

生研支援センターでは、農林水産業や食品産業の分野で新事業の創出や技術革新を目指す研究に資金を提供しており、得られた研究成果を広く知っていただくため、研究成果を分かりやすく紹介する取り組みを実施しています。

今回、紹介するのは、高級魚ホシガレイの稚魚を安定的に大量に低コストで生産する技術を確立した研究成果と、その応用についてです。

ホシガレイは希少性と市場価値の高さから、増養殖の対象魚種として注目されてきましたが、稚魚(人工種苗)の大量生産が難しく、生産コストも高いことから事業化が進んでいませんでした。(公社)全国豊かな海づくり推進協会を代表とする8機関からなる研究グループは、閉鎖循環飼育や省力低コスト飼育、緑色LED光照射などの技術を組み合わせることで、健全な稚魚を低コストで安定的に大量生産する体系を確立し、マニュアル化しました。

これにより稚魚の大量放流が可能となったことから、ホシガレイの漁獲量が増えることが期待されます。また閉鎖循環飼育や緑色LED光照射による促成飼育技術を応用することで、カレイやヒラメの陸上養殖の事業化の可能性が広がりました。

詳しい内容は以下のURL又は別紙をご覧ください。
https://www.naro.go.jp/laboratory/brain/contents/fukyu/episode/episode_list/159744.html

これまでに紹介した研究成果は以下のURLをご覧ください(全51話掲載)。
https://www.naro.go.jp/laboratory/brain/contents/fukyu/episode/index.html