プレスリリース
(お知らせ)令和7年度生研支援センター調査報告書(研究開発構想)「農林水産・食料分野における微生物活用技術の研究開発」の作成・公表

情報公開日:2026年4月14日 (火曜日)

ポイント

  • 生研支援センターでは、毎年度、農林水産・食品分野の重要課題をテーマとして設定し、国内外の研究開発の動向等を情報収集・分析した上で、今後必要と考えられる研究開発の方向性を示す報告書(研究開発構想)を作成しています。
  • 令和7年度は「農林水産・食料分野における微生物活用技術の研究開発」に関する報告書を作成しました。

1. 概要

生研支援センターでは、毎年度、農林水産・食品分野の重要課題をテーマとして設定し、国内外の研究開発の動向等を情報収集・分析した上で、今後必要と考えられる研究開発の方向性を示す報告書(研究開発構想)を作成しています。

我が国では、穀物、油脂等の大部分を輸入に依存しており、今後も輸入に頼らざるを得ない状況にあります。さらに世界人口増加や食生活の変化に伴い、畜産物を中心としたタンパク質需要が急増することで、世界的に供給が追い付かないタンパク質不足が懸念されています。

気候変動に対応しつつ、将来にわたって食料を安定的に供給していくためには、持続可能かつ高い生産性を持つ農林水産業の実現及び農林水産業とは異なる食料生産へのアプローチを追及していくことも求められ、その手法として微生物の活用に着目しました。

微生物活用技術を巡っては、我が国では、味噌、酒、醤油などの発酵食品を製造してきたため、微生物の取扱いをはじめとする製造手法に関する技術の蓄積があります。また、高市政権のもとで開催されている日本成長戦略会議において、合成生物学・バイオ分野が経済成長の重点分野として位置づけられ、農林水産省においてもフードテックワーキンググループが設置され、発酵等の食品加工技術にAIやバイオテクノロジーなど進展が著しい分野の技術を組み合わせることにより、さらなる価値の向上・創造が期待される中、精力的な議論が行われています。

このため、令和7年度は、「農林水産・食料分野における微生物活用技術の研究開発」に関する報告書を作成しました。

2. 対象技術について

農林水産・食料分野における微生物の用途の観点から、以下を対象技術としました。

  • (1) 微生物を活用した農林水産業の生産性向上に資する技術開発
  • 1) 肥料・農薬・バイオスティミュラント・人工土壌の生産技術開発
  • 窒素固定、病害対策、化学肥料・農薬削減に資する微生物の活用 等
  • 2) 飼料・餌料等(添加物を含む)の生産技術開発
  • 微生物・微生物由来物質の機能活用、温室効果ガス資化等の新規微生物活用、未利用バイオマス活用、糞尿処理、養殖システムにおける微生物活用、その他発酵技術の活用 等
  • (2) 微生物を活用した食料生産技術開発(健康に資する食品を含む)
  • 1) 伝統発酵による高付加価値食料生産技術開発
  • 味噌、醤油、日本酒、納豆、漬物、パン、ヨーグルト、チーズなどの伝統発酵に関する生産技術及び改良された生産技術(麹菌、酵母、納豆菌、乳酸菌等の微生物の活用) 等
  • 2) 微生物による食料生産技術開発(伝統発酵以外)
  • 精密発酵、バイオマス発酵、単細胞タンパク質(SCP)生産、微細藻類利用等の伝統発酵以外の技術 等
  • (3) 微生物を産業として活用することに資する研究開発
  • 探索・育種、デジタルツイン・AI最適化、AIスケールアップ制御 等

3. 報告書の公表について

生研支援センターホームページ(以下のURL)を参照願います。
https://www.naro.go.jp/laboratory/brain/contents/research_information/info_gathering_analysis/r7_rd_concept.html