ポイント
- 後から栽培する主作物のために収穫せず圃場(ほじょう)にすき込むことで、土壌に肥料成分を補充する緑肥を、より有効に現代的に活用する方法が研究されています。
- 緑肥の肥料効果をドローンで面的に把握してスマート施肥マップを作成、圃場内の場所ごとの施肥量の最適化と効率的な減肥が可能であることを実証しました。
- 緑肥の播種、細断・すき込みの作業を省力化・高効率化する技術も開発し、環境負荷の低減、農業経営の安定化と持続的な農業生産への貢献が期待されます。
概要
生研支援センターでは、農林水産業や食品産業の分野で新事業の創出や技術革新を目指す研究に資金を提供しており、得られた研究成果を広く知っていただくため、研究成果を分かりやすく紹介する「成果事例こぼれ話」を作成・公表しています。
今回紹介するのは、農研機構を代表機関とする研究グループが、緑肥の肥料効果をドローンを使って面的に把握する技術と、緑肥の細断・すき込み作業を省力化・高効率化する技術を開発し、化学肥料の削減を効率的に進める方法を示した事例です。
緑肥とは、後から栽培する主作物のために、圃場(ほじょう)に肥料成分を補充する目的で栽培される植物を指します。収穫せず、圃場にすき込むことで土壌を改良し、減肥や病害虫の発生抑制に役立つなど様々な利点があります。原料の多くを輸入に依存する化学肥料が高騰する中、伝統的な地力維持技術である緑肥を、現代農業に適した形でより効果的に活用する技術の研究が進められています。
緑肥は生育にばらつきがあると、土壌へ供給される養分量に差が生じ、肥料効果(肥効)にむらが出る可能性があります。研究グループは、緑肥の肥効をドローンを使い面的に把握してスマート施肥マップを作成し、圃場内の緑肥生育のばらつきに応じて、主作物への追加施肥量を最適化した可変施肥を行うことで、効率的に減肥できることを実証しました。
また、緑肥は栽培した植物をその場ですき込むことから、堆肥(たいひ)のような重量物を圃場まで運ぶ必要がなく輸送コストがかかりません。そのかわり、緑肥となる植物の播種やすき込みの作業が必要です。そこで、本研究では緑肥の播種、細断・すき込みの作業を省力化・高効率化する技術も開発しました。これらの成果は、環境負荷の低減と農業経営の安定化を通じて、持続的な農業生産に貢献することが期待されます。
詳しい内容は以下のURLまたは別紙をご覧ください。
https://www.naro.go.jp/laboratory/brain/contents/fukyu/episode/episode_list/178093.html
これまでに紹介した研究成果は以下のURLをご覧ください(全76話掲載)。
https://www.naro.go.jp/laboratory/brain/contents/fukyu/episode/index.html
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