農村工学研究部門

農村工学研究部門メールマガジン

メールマガジン第98号 (2018年5月号)

目次

1)トピックス
2)イベント情報
3)新技術の紹介
4)農村工学研究部門の動き
5)技術研修室より
6)見学だより
7)こんにちは農業農村
8)つれづれなるままに
9)農村の草花
10)研究者の横顔

1)トピックス

■野中農林水産大臣政務官が農村工学研究部門を視察

5月28日(月曜日)、農林水産省の野中農林水産大臣政務官が、農村工学研究部門を訪問し、当部門の研究成果である圃場水管理システムを視察されました。

企画管理部 企画連携室長 小出水規行

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/98/01-01.pdf

■いわき市内でのメタン発酵消化液を用いた稲の栽培試験を開始 -消化液の液肥利用技術の社会実装に向けて-

5月7日(月曜日)、福島県いわき市内の水田で実施しているメタン発酵消化液(以下、「消化液」)を用いた稲の栽培試験において、消化液の散布が実施されました。

同試験は、いわき市での循環型農業振興研究会(会長 泉谷眞実 弘前大学農学生命科学部・教授、事務局(株)クレハ環境・いわき市農業振興課)が実施します。

同研究会は、平成28年8月から有機性廃棄物などを活用したエネルギー化及び消化液等の肥料活用に向けて検討しており、農村工学研究部門は、特別会員として同会設立当初から研究者らを派遣して、消化液の液肥利用に関する研究成果を提供しています。

水利工学研究領域 水域環境ユニット長 山岡 賢
地域資源工学研究領域 地域エネルギーユニット 主任研究員 中村真人

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/98/01-02.pdf

■SIPインフラ維持管理・更新・マネジメント技術「技術交流会」開催(第一報)

予防保全による事故の未然防止とインフラのライフサイクルコストの最小化を実現するために、世界最先端のICRT*を活用して開発が進められてきた、SIPインフラ維持管理・更新・マネジメント技術(SIPインフラ)の技術交流会が下記のように開催されます。

約50の最新の研究成果が出展され、農村工学研究部門からも管水路の漏水位置検出ロボットなどを出展します。

この交流会は誰でも参加でき、足をお運びいただければ、ストマネの最新成果が一目で、短時間でわかります。さらに、直に研究者の話が聞けます。関係者の積極的な参加を期待しております。

*ICRT: ICT(Information and Communication Technology)+IRT (Information and Robot Technology)

(記)

日時:2018年7月19日(木曜日)11:00~17:30(予定)
会場:ベルサール飯田橋ファースト

施設工学研究領域 施設保全ユニットユニット長 中嶋 勇

(関連資料・URL)

2)イベント情報

■2018防災産業展 in 東京に出展します(追加)

5月30日(水曜日)~6月1日(金曜日)に東京ビックサイトにおいて開催される「2018防災産業展 in 東京」に、農研機構とニタコンサルタント(株)が開発した氾濫解析ソフト「SIPOND(エスアイポンド)」を共同出展します。

「SIPOND」はため池ハザードマップ作成時に浸水域を求めるソフトで、内閣府のSIP防災(戦略的イノベーション創造プログラム レジリエントな防災・減災機能の強化)に関する研究の一環で開発しました。

当研究部門の研究者が講演を行います。講演内容は以下のとおりです。

講演日時:5月30日(水)15:00~16:00
講演会場:ステージB

MB23「農業分野におけるスマート防災技術」
1)ため池防災支援システム
施設工学研究領域 土構造物ユニット長 堀 俊和
2)ため池氾濫解析ソフトSIPOND(エスアイポンド)の開発
施設工学研究領域 地域防災ユニット長 吉迫 宏

ため池防災にかかわる担当者の方など、ご興味をお持ちの皆様、是非、お立ち寄りください。

テーマ:安全・安心な住生活・社会インフラ環境を創る
会期:5月30日(水曜日)~6月1日(金曜日)10:00~17:00
会場:東京ビッグサイト 東ホール
入場料:1,000円(※事前登録者、招待券持参者は無料)

技術移転部 移転推進室広報プランナー 遠藤和子

(関連URL)

2018防災産業展 in 東京
http://biz.nikkan.co.jp/eve/bousai/kouenkai.html

3)新技術の紹介

■土地改良区等による農業用水中の放射性セシウム濃度の情報共有化技術

土地改良区の用水管理者等が農業用水中の放射性セシウム濃度や用水の水位や流量の変化をリアルタイムで把握でき、関係者間での情報共有を可能にする遠隔監視システムです。

東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う放射性物質による農業用水への影響が懸念される地域における営農再開後の用水管理への活用が期待されます。

技術移転部 移転推進室広報プランナー 遠藤和子

(関連URL)

http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/4th_laboratory/tarc/2016/16_057.html

4)農村工学研究部門の動き

■平成29年度農村工学研究部門運営委員会(報告)

5月18日(金曜日)に、TKP上野ビジネスセンター会議室で運営委員会を開催しました。
当日は、評価委員の先生方に農村工学研究部門の平成29年度業務実績を評価して頂きました。

企画管理部 企画連携室企画チーム長 吉村亜希子

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/98/04-01.pdf

■「平成30年度ため池減災技術に関する講習会」(報告)

平成30年度「ため池減災技術に関する講習会」を5月16日(水曜日)から18日(金曜日)の3日間開催しました。

本講習会は、都道府県庁・土地改良事業団体連合会でため池の減災対策に取り組む中核的な技術職員を対象に、ハザードマップ作成時の浸水域予測ソフトである「SIPOND(エスアイポンド)」の操作方法と浸水想定区域の作成手法、ならびに演習を通じたため池減災対策技術の習得を目的に開催しました。

今回は、9道府県の防災担当職員と9の土地改良事業団体連合会職員の計18名が受講しました。

企画管理部 災害対策調整室長 梶原義範

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/98/04-02.pdf

5)技術研修室より

■今年も農村工学技術研修が始まります!

平成30年度の農村工学技術研修は、農村防災・減災(5月21日開講)を皮切りに、別添資料の通り16コースで実施します。

近年は新規採用者が増えたこともあり、基礎技術研修コースが定員を超えるなど多数の応募がありました。応募者全員を受け入れたいところですが、しっかりとした研修とするため人数を制限している場合がありますので、皆様のご理解をお願いします。また、研修生の様子を随時お知らせします。

技術移転部長 小川茂男

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/98/05-01.pdf

6)見学だより

■農林水産省若手職員が当研究部門を見学

5月11日(金曜日)と23日(水曜日)、農林水産省農林水産技術会議事務局の若手職員が研修のため農村工学研究部門の見学に見えました。農村工学部門では現在各方面から注目をあびている圃場水管理システムの試験圃場を見学して頂きました。

技術移転部移転推進室交流チーム 小倉 力

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/98/06-01.pdf

7)こんにちは農業農村

■研究部門内水田で「さなぶり」を開催

5月24日(木曜日)、試験圃場で毎年恒例の「さなぶり」の田植えが行われました。さなぶりは、田植えを無事に終えたことを神様に感謝し、豊作への祈りをこめて行われる行事です。

企画管理部 管理課会計チーム長 大木孝志

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/98/07-01.pdf

■ため池百選(9) 岩手県奥州市(内田ため池)

ため池百選とは、農業者の減少、高齢化の中で管理が難しくなりつつあるため池について、その歴史や多様な役割、保全の必要性を国民の皆様に理解いただく契機とするため、農業用の水源として秀でた特徴を有する全国のため池100地区を「ため池百選」として選定したものです。

このメルマガでは北から順番に紹介していますが今回は、岩手県奥州市にある「内田ため池」を紹介します。

内田ため池は、築造年は不明で流入状況もよく分かっていませんが、不思議なことに水が切れることがなく、現在も池直下の約20aの水田(農業体験田)の水源として活用されています。
(農林水産省ホームページより引用)

企画管理部 企画連携室 浜田善幸

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/98/07-02.pdf

8)つれづれなるままに

■とあるおっさんの四方山話 (5)

第5回 中山間地域との出会い

筆者は昭和56年から平成4年までの10年あまり広島県福山市にある中国農業試験場に勤務しました。福山市は瀬戸内海沿いの工業都市で、小高い丘の上にある試験場からは新幹線が見え、福山港に接岸する船も見えました(海面は見えません)。

一方、北に10キロあまりも離れると、いわゆる中山間地域にはいります。中国地方の中山間地域は筆者にとって仕事の上でもプライベートでも思い出深い地域です。

この中国地方の中山間地域のことを少し書いてみたいと思います。まずは中山間との衝撃の出会いを紹介します。

「とあるおっさん」

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/98/08-01.pdf

9)農村の草花

■水辺で良くみかける黄色いアヤメの正体は競合力の強いインベーダー ~キショウブ~

そろそろ各地で梅雨入りの声が聞こえる頃となりました。各地の水辺では鮮やかな黄色いアヤメの花が目立っています。このキショウブ、もともと観賞用だったのですが、非常に繁殖力が強く厄介な外来植物として扱われていることを知っていましたか。

水利工学研究領域 水域環境ユニット上級研究員 嶺田拓也

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/98/09-01.pdf

10)研究者の横顔

■後藤 眞宏(ごとう まさひろ)

後藤ユニット長は、再生可能エネルギー、特に小水力発電の研究に携わる研究者です。明るい性格からユニット内のみならず当研究部門から頼りにされることが多い方です。年齢を感じさせないパワーがみなぎっています。

3年前の農工研一般公開では、小水力発電の説明を保育園児にしている姿が某テレビ局の目にとまりテレビ出演されています。

(他己紹介)とあるおじさん

(自己紹介)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/98/10-01.pdf

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技術移転部 移転推進室 交流チーム