研究代表者氏名及び所属
三浦 猛
(国立大学法人愛媛大学南予水産研究センター)
研究実施期間
平成24年度~平成28年度(5年間)
研究の趣旨・概要
真珠養殖は我が国で基礎技術が開発され、世界中に広がった。しかし、我が国の真珠養殖は生産量を大きく減らし、危機的な状況にある。研究代表者らは、真珠養殖の活性化のための研究を行うなかで、真珠母貝の免疫を寛容化することで、異種の貝の外套膜片を移植した真珠養殖に成功した。真珠質は、真珠母貝に移植した外套膜片が形成する真珠袋から分泌されるため、真珠の性質は外套膜片によって決定される。したがって、本技術は、真珠養殖が困難な貝の性質を持った真珠や、種の特性を自由に組み合わせた真珠を生産することができる点で画期的である。
しかし、現在の方法では、(1)真珠が形成される確率が非常に低い、(2)異種間移植が可能な遺伝的範囲が限定的である、といった問題点が残されている。そこで、本研究では、それらの問題をさまざまなアプローチで解決し、異種間移植を基盤とした革新的な真珠養殖を確立することを目的とする。